元副部長にお話し頂きました
依怙贔屓と対極の公平性という言葉。勤務表において、公平性のある作成をすることは大変重要である。勤務希望の数は、どこの病院も決まっていると思う。私の勤務する病院は、ひと月に5日間。この5日間、スタッフ全員が希望を入れたとしたら、勤務表作成は出来ない。希望を入れないスタッフや数個のみのスタッフがいるからこそ、作成できるのだ。希望を入れないスタッフに毎回、感謝・感謝・感謝。希望の他に、委員会や会議、研修などで日勤とする制約があるということは、それだけ作成の縛りがあり、融通が利きにくくなる。世の中には、独身、既婚者、妊婦、育児休暇明け、小中高の子育て世代、親の介護、シングルマザーなど様々な事情を抱えた人たちがいる。これは、看護師も同じである。以前、家庭の事情で、さらに曜日指定の夜勤や曜日限定の休みなど5日間を超える希望を出さざるを得ないスタッフがいたことがあった。一人でも多くの夜勤可能なスタッフがいることは病棟にとってマンパワーになる。このスタッフが曜日指定であっても夜勤が可能であれば、他のスタッフの夜勤回数を減らして平準化できる。5日間をはるかに超える希望となるのは明白であったが、このスタッフとは話し合いをし、曜日指定の夜勤や休日を重視したシフトとする代わりに、出来るだけ他の希望は入れないようにすり合わせを行った。公平性とは何だろう、これは依怙贔屓なのか、と自問自答した勤務表作成であった。ただ一つ言えることは、スタッフの好き嫌いで希望を聞いたわけではないということ。夜勤回数の平準化に注視し、その為にはどうすべきかを考えての行動をとったということだ。